国連と「新世界宗教」(1)

国連と「新世界宗教」 国連を批判する多くの人々は、それを現代の「バベルの塔」だと評する。たいていの人は、創世記に神の不興を買ったと書かれている、人間の霊的傲慢の行為を指して言ったものだ。今日、このような厳しい喩えを支持しようとすれば、人は言語、文化、イデオロギー、政治といった、混乱と喧嘩を招く詰め合わせに注意を向けるだろう。さまざまのプログラムや政策をもった国連をバベルの塔に喩えることは、これまでにも増して適切な比喩になっている。それは猛烈な偶像崇拝と戦闘的な異教信仰が、徹底的にこの組織に浸透しているからである。 国連は次第に「新世界宗教」の中心になりつつある。それは、「ニューエイジ神秘主義、異教崇拝、土俗的アニミズム無神論共産主義、ルシファー的オカルティズム、背教的キリスト教イスラム教、道教、仏教、ヒンドゥー教などの、奇怪な悪の集積である。この新しい信仰の信者や弟子たちには、水晶崇拝者、占星術師、過激フェミニスト環境主義者、カバリスト、人本主義者、東洋神秘主義者、ポップ心理学者、また1960年代の反文化と結び付けたくなるような「リベラルな」僧侶たちがいる。しかしこの「ニューエイジ運動」の今日の信奉者には、科学者、外交官、会社社長、国家元首、国際銀行家、主流キリスト教会の指導者などもけっこう多い。 リオ地球サミット William F. Jasperはその著Global Tyranny Step by Step(地球的暴虐の段階)の中でこう書いている――「1992年6月のブラジルでの国連地球サミットにおいて、〈環境と開発に関する国連会議〉と〈地球フォーラム:民族サミット〉は、異教的土俗儀礼と、東西の〈神秘的〉霊的教義の世界的集積とが混合して、〈普遍的信仰〉と称する、わけのわからない形態をもたらす実例を示した。」 世界のメディアは、「リオ宣言」と「アジェンダ21」という800頁の政治行動計画を、「神聖な」文書と呼んだ。アメリカ国会代表のアル・ゴアは、人間と地球の間の新しい霊的関係の必要を訴えた。女優のシャーリー・マクレインは、彼女の不思議なブランドである心霊能力を会議に寄与すべく出席していた。