アノニマス(10)

(3) サイバー攻撃 (2010年頃から)
2010年に PayPal, Visa, MasterCardなどへの DDoS攻撃、いわゆる Operation Paybackを実施した AnonOps。その後、世界中の政府機関や様々な組織に対する攻撃作戦を日々実施しています。昨年 6月には日本を対象にした OpJapanもありました。彼らは DDoS攻撃だけでなく、Webサイトを改ざんしてメッセージを掲載したり、侵入したサイトから不正に取得した内部情報を公開したりもしています。Anonymousによる事件として報道されるのはほとんどがこの AnonOpsの攻撃作戦です。逮捕されている Anonも大半は AnonOpsの活動に関わっています(逮捕された Anonに関する情報はコチラのサイトにまとまっています。)
(4) 情報収集、分析、リーク (2011年頃から)
Anonymousの中でも比較的新しい動きです。WikiLeaksに代わるようなリークサイトを立ち上げたり、単に情報をリークするだけでなく、取得した情報についての調査、分析を行った上でその結果をレポートとして公開したりしています。代表的なものいくつか挙げておきます。
Project PM
元 Anonymousの広報役である Barret Brownが中心となって進めていた調査プロジェクト。HBGary社への侵入によって得た内部のメール情報の調査がきっかけとなっています。Barret Brownは昨年逮捕されて 3件の罪に問われており、裁判が進行中です。
Anonymous Analytics
Anonymousが政府レベルの腐敗をターゲットにするのに対し、Anonymous Analyticsは企業内の不正行為に焦点をあてています。内部告発によって得たデータを単にそのままリークするのではなく、様々な独自調査を行ったあと、その結果を報告書として公開しています。
2011年9月に最初のリリースがあってから、それ以降現在までに 3つの報告書が公開されており、いずれも中国系企業が対象となっています。
公開ペースは決して早くありませんが、それぞれ十分な調査を行っているようです。