アノニマス(9)

Anonymousというと、共通の理念や考え方に賛同する人々による緩やかな集まりであり、その活動内容は多岐にわたっていて、全体を把握するのが非常に難しいのが特徴の一つです。2010年頃までは "Chanology" と "AnonOps" の2つの大きなグループに分けて考えることもできたのですが、今やそう単純でもありません。
(このあたりの詳細については 2011年に書いたブログ記事「Anonymousは「ハッカー集団」なのか? - セキュリティは楽しいかね?」http://d.hatena.ne.jp/ukky3/20110908/1315536752をご参照ください。また @ITに書かせていただいた記事「いまさら聞けないAnonymous(1/3) − @IT」http://d.hatena.ne.jp/Ajtmtjtmajgt/20170328もご一緒にどうぞ。)
そこで私自身は昨年あたりから、Anonymousの活動方法や目的などをもとに 4種類くらいに分類すると理解しやすいのではないか、と考えています。

(1) 祭り、釣り (2006年頃から)
もともと 4chan.orgから生まれたといわれる Anonymousにとっては欠かせない要素です。Prank Call, Raid, Troll, Lulzなどの言葉に代表される活動は今も続いています。最も初期のものとしては 2006年7月の Habbo Raidが知られています。
(2) デモ活動 (2008年頃から)
Anonymousが注目を浴びるようになったのは、2008年初めに起きたサイエントロジー(Scientology)に対するデモ活動からと言ってもいいでしょう。このとき生まれた Chanologyによるサイエントロジーへの抗議活動は現在も行われています。また 2011年9月から米国を中心に始まった、いわゆる Occupy運動 (Occupy Wall Streetなど)にも Anonymousは参加しています。