光クラブ事件(2)

光クラブ事件の首謀者 山崎晃嗣は日記に克明に予定を書き込み遺書を残していた

光クラブ事件の首謀者の山崎晃嗣は日記に克明に自らの予定を30分刻みで記していた。
まず、山崎晃嗣の人柄をまとめる前に光クラブ事件について概要をまとめよう。
光クラブは1949年11月24日に、高利貸し、今で言う闇金の「光クラブ」の社長・山崎晃嗣が出資者から資金回収を求められ、金策付きて自ら命を絶った事件だ。

"
楽しいから生きてゐる
楽しみがなくなり苦しみが生じたら死ぬばかりである
生命などといふものは要するにつまらないものである
"

山崎が残した遺書に書かれていたのは以下の
通り。
1、「御注意、検視前に死體(体)に手をふれ
ぬこと。法の規定するところなれば、京橋警
察署にただちに通知し、検視後、法に基き
解剖すべし。死因は毒物。青酸カリ(と称し
入手したるものなれど、渡したる者が本當
(当)のことをいったかどうかは確かめられ
し)。

死體はモルモットと共に焼却すべし。灰と骨
は肥料として農家に賣(売)却すること(そこ
から生えた木が金のなる木か、金を吸う木な
ら結構)

2、望みつつ心やすけし散る紅葉理知の生命
のしるしありけり

3、出資者諸兄へ、陰徳あれば陽報あり、
隠匿なければ死亡あり。お疑いあればアブハ
チとらずの無謀かな。高利貸冷たいものと聞
きしかど死体さわればナル……氷カシ(貸─
自殺して仮死にあらざる証依而如件 よって
くだんのごとし)。

4、貸借法すべて青酸カリ自殺。晃嗣。午後
一一時四八分五五秒呑む、午後一一時四九分
……(ここからは判読不可能)

また、当時山崎がつけていた日記の最後には、
次のように記されていた。
・私の合理主義からは、契約は完全履行を
強制されていると解すべきだ。・・・・・・
契約は人間と人間との間を拘束するもので、
死人という物体には適用されぬ。私は事情
変更の原則を適用するために死ぬ。私は物体
にかえることによって理論的統一をまっとう
する。

光クラブ事件
http://yabusaka.moo.jp/hikariclub.htm

光クラブ事件
http://www.maroon.dti.ne.jp/knight999/hikari.htm