キリスト教のフリーメーソン批判

カトリック教会
フリーメーソンリー批判において、最も歴史の長い宗派は、ローマ・カトリック教会である。教会の教理に真っ向から矛盾する自然主義的な理神論を唱えているという見地に依拠したカトリック教会によって、メーソン批判は醸成された。[
ヨーゼフ・ラッツィンガーは、枢機卿(後のベネディクト16世)在任時に教理庁長官として、メーソンの組織に対して公に宣言している。
「メーソン組織に対する教会の否定的な判決は、彼らが教会とは相容れない教義を持つようになって以来、変わることなく残っている。それゆえ、そこに参加する者達は、除外された状態であり続ける。メーソン組織に登録される信者は、大罪の状態にあり、聖体拝領に与ってはいけない。」
カトリックの考え方によると、メーソンのロッジへの参加は未だに破門であり続けることになる。対して、フリーメーソンリーは決してカトリックとの友好関係の構築に反対しているわけではない。英連邦グランドロッジとそれに連なるロッジ群は、教会の主張を否定し、「フリーメーソンは宗教ではなく、宗教の代理でもない」とする自身の理念を変わらずに主張している。
プロテスタント
カトリックの偏見的な訴えとは対照的に、プロテスタントの批判は、フリーメーソン神秘主義、オカルト主義、悪魔主義とする見地に根ざしているようだ。
聖公会
フリーメーソンリーの創始以来、多くの英国国教会の司教は、メーソンになってしまい、大司教ジオフリー・フィッシャーもそのような一人であった。
2003年には、彼は英国のメーソンリーに対して、自身がモンマス司教であった時に、キリスト教とメーソンの信条は相容れないとし、自分の管区内における上級職へのメーソンの任用を妨げたことについて、謝罪の必要性を感じている。
正教会
1933年、ギリシャ正教会は、フリーメーソンであることは背教行為の構成要件となると声明し、したがってそのような者は、痛悔し、メーソンリーを抜けるまで領聖できない、とした。一般的に、これは正教会の終始不変の見解とされている。

キリスト教 フリーメーソン 秘密結社)