アブラカダブラ

「アブラカダブラ」は太陽神ホルスの呪文とも言われ、あらゆる想いを叶える強力な呪文である。

「アブラカタブラ」(あるいは「アブラカダブラ」)という呪文を子供騙しのようなものに感じている人が多いと思うが、これは西洋最強の呪文の1つである。

今から「1800年近く前、2世紀から3世紀ぐらい」にこの呪文は使われはじめたといわれています。アブラカダブラについて言及されている最も古い本は『医学戒律集』というもので、名前からもわかるように、「医療について書かれた本」であり、それによると、この呪文によって「病の原因である精霊の力を弱めることができる」とされています。

当時は医療行為と呪術的な行為に大きな差がなかったために、大まじめに呪文によって病気を治そうとしていたわけです。いわば、「病気を引き起こす魔から身を守る魔除け」という意味合いもあったわけですが、別の説だと、「アブラクサス」という神様の加護を得るためのものだったともいわれています。

この神様は、同じく2世紀頃に「グノーシス派」という、キリスト教神秘主義の一派によって信仰されていた存在であり、「地球や人類を創り出した最高神」だとされています。その名前は「ABRAXAS」と表記され、それぞれの文字が光を意味していたり、数字を意味するという深い象徴がこめられているのだそうです。

「ABRAXAS」と「ABRACADABRA」は確かにちょっと似たニュアンスがありますので、この呪文を使って加護を願い、それによって、不幸や病を退けたというのも、確かにありそうに感じます。

実際に、アブラクサスが祀られた場所などに、アブラカダブラの文字が残されているというケースもあるので、少なくともグノーシス派の人々が、この呪文と神との関連を信じて使っていたことは確かなようです。

その一方で、イエス・キリストも使っていた「アラム語」という言葉が語源であるという説もあります。どちらかというと、こちらのほうが有力視されており、アラム語で「私が言うとおりになる」という意味を持つ「アブラ・ケダブラ」が語源だというのです。

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