サタン ルシファー(2)

ルシフェルは英語読みでルシファー
キリスト教の伝統によると サタンは、元々「ルシフェル」という名の、神に仕える御使いであった。
◎彼は多くの天使を率いる十二枚の翼を持った美しい大天使長であったともいわれる。 しかしある時神に敵意を示し[12]、自分に賛同する天使達を集めて、大天使ミカエルの率いる神の軍団との戦いを開始する。
◎戦いは長く続くが最終的に敗北し、ルシファーと天使の三分の一は天から投げ落とされてしまう。

“「暁の子(ルシファー)、明けの明星よ。どうしてあなたは天から落ちたのか。国々を打ち破った者よ。どうしてあなたは地に切り倒されたのか。あなたは心の中で言った。
 『私は天に上ろう。神の星々のはるか上に私の王座を上げ、北の果てにある会合の山にすわろう。蜜雲の頂に上り、いと高き方のようになろう』。
 しかし、あなたはよみに落とされ、穴の底に落とされる」(イザヤ一四・一二〜一五)。
 この聖句は、前後関係を見ると、バビロンの王に関して言われたところです。「暁の子(ルシファー)、明けの明星」は、第一義的にはバビロン王をさしています。”

“この両者が「投げ落とされた者」つながりで同一視された結果、2世紀にはキリスト教の教父が「サタン=ルシファー説」を正式認定。今日では「サタンは悪魔王の称号」とする解釈もあるものの、やはりかわりない。
 他の悪魔たちと違い、ルシファーは堕天のまえの姿で描かれることが多く、サタンも絶世の美少年として現れるという、その美しい姿は、悪魔へと貶められた彼らの無言の叫びのようだ。”

“「彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄との池に投げ込まれた。そこは、獣も、にせ預言者もいる所で、彼らは永遠に昼も夜も苦しみを受ける」(黙示二〇・一〇)。
 これが、サタンの最終的な姿です。サタンは、「火と硫黄との池」すなわち地獄(ゲヘナ)に投げ込まれると、もはやそこから出ることはありません。彼は「永遠に」、そこで苦しみを受けるのです。
 それは、彼が滅ぼしたすべての魂の苦しみが、彼の上にのしかかるからです。こうしてサタンは、最後に地獄の底に沈み、人々の前から永久に姿を消します。
 サタンは現在、「この世の神」(二コリ四・四)と呼ばれています。彼は霊界においてこの世の人々を惑わして支配し、また人間たちを"小さな神々"にしてきました。真の神に背く、自己中心な人々を育ててきたのです。”